【散歩日記】宝光社。静けさを探して

温泉と自然

「戸隠、行ってみようかな」

仕事の合間にふと浮かんだ言葉だった。
今週は土曜も出勤だから、半休を取った。
ただ休むだけじゃ、心が休まらない。
だから、山に行こうと思った。

 

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宝光社までの道中で思った事

誰にも会わずに、静かな場所で、無心で歩く。
それが今の私には、きっといちばんの気分転換になると思った。
最近の戸隠は人が多くて、正直想像するだけで疲れてしまう――
『今日は平日の午後。きっと静かだよね』

車を走らせて戸隠に近づくと、空気が変わるのがわかる。
風が冷たくなり、鳥の声がはっきりと聞こえるようになる。
木々の匂い、水の音――どれも懐かしくて、深く深く息を吸いたくなる。

 

宝光社に着いてからの出来事や感想

宝光社は、戸隠五社の中でもいちばん手前にある。
それが私にとって、いちばん“ちょうどいい”場所でもある。
長い石段や坂道、森に包まれた雰囲気――
ちゃんと戸隠らしさを感じられて、それでいて無理なく歩ける。
今日みたいに心が重たいときは、このくらいがちょうどいい。

境内に入ると、空気がふっとやわらかくなった気がした。
風に揺れる葉の音、時おり鳴く鳥の声。
どれも主張が強くなくて、でも確かにそこにある。
この静けさが、たまらなく愛おしい。

(最近、本当に心が重たいなあ…)

そんなことを思いながら、石の階段を一歩ずつ上がっていった。
「スッキリしたら何がしたい?」
自分に問いかけながら、ゆっくりと足を進める。

そういえば、ここに来たのは雪の降る日以来だ。
目の前のお蕎麦屋さん、あのときも開いてたな。
隣の旅館は、昔仕事で出会った上司の実家だったっけ。
そんな些細な記憶が、心の奥からぽつぽつと浮かんでくる。

駐車場には数台車があったけれど、参拝客はほとんどいない。
私がお参りをする頃には、神社には私ひとりだけだった。
太陽の光がちょうど木々の隙間から差し込んでいて、
まるで歓迎されているような気さえした。

帰り道、まだ心が晴れたわけじゃない。
スッキリはしてないけど、自然の中にいた時間が確かにあって、
(やっぱり私は、こういう場所が好きなんだな)
と、改めて思った。

木に囲まれて暮らしたい。
静かな風や鳥の声に包まれて、心のペースで生きていたい。
そんな思いが、また少し強くなった午後だった。

アクセス

・営業時間:24時間営業

・駐車場:有

・公式HP:http://www.togakushi-jinja.jp/about/

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