短編小説 【ふたりといた時間】第16話:段ボール城と毛だらけ王国 秋の気配が、部屋の隅っこにまで染み込んできたころ。我が家では、季節の変わり目ならではの——小さな騒動が起きていた。リビングの一角に、ひとつの段ボール。引っ越しのときに使ったそれが、なぜかずっと居座っている。ほんとはもう、とっくに片付けてるは... 2025.09.08 短編小説